水俣・芦北地域雇用創造協議会 様

デジタルスタンプラリーで地域の「人」の魅力を発信!
スポーツ大会等イベント開催に併せ周遊促進


水俣・芦北地域雇用創造協議会は2010年12月より活動を開始。熊本県の出先機関である芦北地域振興局の中にあり、県及び管轄する水俣市・芦北町・津奈木町3つの地域の行政機関と経済団体等が連携した組織で、産業振興や雇用の創出による地域活性化に取り組まれています。 昨年9月〜10月にかけて管内の地域で全国規模のスポーツや文化イベント等が多数(大きいもので7つ)開催され、せっかく来ていただいた方々に地域を周遊していただくことを目的にデジタルスタンプラリーを実施されました。今回の企画の振り返りと、今後の展望などについて、詳しくお話を伺いました。

水俣・芦北地域雇用創造協議会 曽我部 様
水俣・芦北地域雇用創造協議会 曽我部 様

プラチナラリーの導入に至った背景

- デジタルスタンプラリーシステムの導入背景について、教えていただけますか?

大きく以下の3つの理由でプラチナラリーの導入を決めました。

① デジタルスタンプラリーが普及してきた
② WEBブラウザ上のサービスである
③ 地図が見やすい

まず巷でデジタルスタンプラリーが普及・浸透してきており、当協議会でもやってみてはどうかという話があったことが一番の導入理由です。

スタンプラリーサービスを提供する他社や、すでにデジタルスタンプラリーを実施している他の自治体にも話を聞いて情報収集しました。中でもプラチナラリーを選んだ理由としては、アプリをダウンロードせずブラウザ上で完結するサービスが使いやすいと感じたためです。 また地図が見やすく、行きたいところまで経路案内してくれる点も非常に便利です。

デジタルだからこそ、65箇所とたくさんのスポットを設定できた点も良かったです。紙のスタンプラリーも過去に実施したことがありましたが、スタンプやスタンプ台の設置等準備に手間やコストがかかるためスポットは10箇所程度でした。 デジタルの場合、スポット側の準備はQRコードのポップを表示するだけで済みます。運営側での登録についても、65箇所は結構多いと思うのですが、3〜4人の職員で分担して行いましたので問題なく行うことができました。より多くのスポットを用意しようとチャレンジできたのは、デジタルだったからだと思います。

また、来訪者の利便性向上も導入目的の一つでした。特に若い人はスタンプラリー台紙やパンフレットを持ち歩くのが面倒に感じそうなので、スマホでスタンプラリーができるのであればその方が便利だろうという意見がありました。

- なぜプラチナラリーをお選び頂けたのでしょうか?

カスタマー担当の方が丁寧に対応してくれたことがプラチナラリーを選んだ大きな理由の一つです。こちらのやりたいことを聞いて、こういうふうにしたらどうですか?とやり方を提案してくれたことは契約する上で安心感がありました。

日本スタンプラリー協会認定のサービスであることも決め手の一つです。サイト上の事例紹介も企画の参考になりましたし、他の自治体でも使っているシステムということがわかり信頼できました。

- 今回のデジタルスタンプラリーに関する施策はどのようなものだったのでしょうか?

内容は、道の駅、物産館や観光スポット等、対象スポット65箇所を巡って頂き、獲得スタンプ数に応じて景品交換や、抽選応募ができるというものでした。

スタンプラリーパンフレットより
スタンプラリーパンフレットより

地元の方と来訪者の方の接点を大事にしたいという想いから、景品交換は電子チケット方式を採用しました。応募フォーム等WEB上で完結させるのではなく、実際の店舗で電子チケットを提示して景品と交換いただくことで、来訪者の方々に人情味あふれる地元の方の魅力を感じていただいたり、地元の方に来訪者のニーズを把握できるようにしたりする機会を創出できました。また、景品交換時に、来訪者が店舗で何かを購入するような経済効果も生まれました。

プラチナラリーのスマホ表示画面
プラチナラリーのスマホ表示画面

今回のデジタルスタンプラリーの参加者の年齢層は 40歳代が一番多く、次いで30歳代、50歳代で60歳代以上もいました。もっと若い人が多いと思っていましたが、上の世代の方も問題なく参加してくれたと感じました。所感としては、紙のスタンプラリーと同じくらいの年齢層であると感じました。 参加者からは、デジタル化によっての使い勝手の悪さの声はほとんどありませんでした。

参加者の性別と年代
参加者の性別と年代

導入後に生まれた効果

- プラチナラリー導入後、どのような効果が出ていますか?

応募者の中にはスタンプを65個コンプリートした人が19人もいて、5人分しか景品を用意していなかったので想定外に多い結果でした。福岡からの参加者もいて、2、3日では回りきれないので、複数回訪問して回っていただいたのだろうと思います。 スタンプラリーの参加者には熱中して楽しんでいただくことができたという結果ですので、地域のファンの創出ができたのではと感じています。

大会などのイベント開催に併せて行ったスタンプラリーだったため、スタンプラリー単体での経済効果ははかりづらいのですが、スタンプ5個の特典交換時に参加施設でついで買いをされる方もいたようです。これは狙い通りでした。

プロモーションはWEB広告SNS、チラシ等を活用しました。チラシ配布やポスター掲示は地域外の県の出先機関や鉄道会社様にもご協力いただきました。今回は紙媒体での流入が6割程だったのですが、WEB広告やSNS、ホームページ等からも2割程流入がありました。今後はデジタル経由の流入もさらに伸ばしていければと考えています。

- ダッシュボードで表示されるデータはどのように活用されていますでしょうか?

開催中はダッシュボードでリアルタイムにスポット別のスタンプ取得状況が確認できたため、「もう少しで一位になりますよ」と参加施設と会話ができ、コミュニケーションが生まれた点も良かったです。

参加者の性別と年代
スポット別スタンプ取得状況

今後このような取り組みを行う場合は、今回の結果を踏まえて内容を検討していく予定です。また結果は管内市町村等の行政機関にも共有していきたいです。参加の施設にもアンケートの意見をフィードバックしたいと考えておりまして、それらの施設にデータ共有する際にも、ダッシュボードの画面がそのまま資料に使えるので非常に助かります。

ダッシュボード画像
ダッシュボード画像

- 組織内外からの評価・評判はいかがでしょうか?

一番の反響としてはマップの評価が高かったことです。スタンプラリーが終わりマップを見られなくなるのが残念だ、という声が多く聞かれました。今のホームページとの兼ね合いや管理運営の手間・費用等の懸念はありますが、マップの利用を再開したい、という話は組織内でも出ました。

マップ画面
マップ画面

プラチナラリーの活用で今後目指していきたいこと

- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?

私自身デジタルスタンプラリーをしたことがなくどういうものかわからなかった中で、カスタマー担当の方の丁寧なサポートがあり非常に助かりました。期待以上に有効な取り組みができたと感じています。まずは、今回の私達の取り組みを事例として、管内の市町村などに示していけたらと思っています。 その他、水俣・芦北地域雇用創造協議会の観光ポータルサイトにプラチナマップを掲載してはどうかという話もあります。観光全体のプラットフォームとして、観光スポットや飲食店等いろんな情報を一つのマップに集約でき、欲しい方が欲しい情報をスムーズに得られるのがプラチナマップの良い点だと思っています。まだ目処は立っていないのですが、将来的にはそうしたことも検討してきたいと考えています。