一般社団法人姶良市観光協会 様

ブラウザ対応のデジタルスタンプラリーに切り替えてユーザビリティが飛躍的に向上。参加者数が前回比5.2倍に!


水俣・芦北地域雇用創造協議会 曽我部 様

鹿児島県の中央に位置する姶良市。2010年3月23日に姶良町、加治木町、蒲生町の3町が合併して誕生しました。産業が盛んな鹿児島市と霧島市の間にあり、鹿児島空港へのアクセスも良く好立地。現在でも子育て世代を中心に人口が増加していて、ベッドタウンとして発展しています。
今回お話を伺った一般社団法人姶良市観光協会は、2020年4月1日より法人化。姶良市の魅力を県内外に広く紹介することによって交流人口の増加を図り、市の有する「自然」「歴史」「文化」「伝統」「人」や、「県央」に位置する地域利便性を活用した観光地づくり・まちづくりを目指した活動をおこなっています。 「プラチナラリー」でデジタルスタンプラリーを開催された背景や効果、また今後の展望などについて詳しくお話を伺いました。

姶良市は鹿児島県の真ん中に位置し、子育て世代を中心に人口が増加中
姶良市は鹿児島県の真ん中に位置し、子育て世代を中心に人口が増加中

プラチナラリーの導入に至った背景

- プラチナラリーの導入背景について、教えていただけますか?

コロナ後、飲食店事業者に対しては公的な一定のサポートがありましたが、それ以外の事業者はかなり厳しい経営を強いられてきたと思います。また、飲食店事業者に対しての公的サポートも十分とは言えず、他事業者とともに疲弊の声も漏れ聞こえています。そのような状況は姶良市でも例外ではありません。

今もなお日々奮闘している姶良市の事業者さん達を応援・支援したいという強い想いから、私たち姶良市観光協会ではデジタルスタンプラリーを企画・開催する運びとなりました。

姶良市観光協会 渡辺様
姶良市観光協会 渡辺様

スタンプラリーについては、一昨年小規模な企画を開催した経験から、地域の活性化や消費喚起を促進する施策としてのポテンシャルを十分想定出来ていましたので、それらを狙って今回あらためてトライすることになりました。 このスタンプラリーをきっかけに「もっと姶良市のことを知ってもらって、もっと交流人口を増やしていきたい」というのが、実施に至った思いです。

スタンプスポットにもなった国指定史跡の「龍門司坂」
スタンプスポットにもなった国指定史跡の「龍門司坂」

- なぜプラチナラリーをお選び頂けたのでしょうか?

前回おこなったスタンプラリーは、イベントに参加するためにアプリをダウンロードする必要がありました。 姶良市のスタンプラリーには年配の参加者の方も多いのですが、このような年齢層の方々を中心に"アプリをダウンロードして参加"というのが不便かつ分かりづらかったようで、前回はそうした問い合わせが多くあがっていました。
この経験から、今回のスタンプラリーでは"アプリのダウンロード不要"でブラウザ上で使えるサービス、というのが絶対必要な条件でした。また、設定の自由度が高く自分達の好みに合わせてアレンジが出来る、というのも選定の決め手になりました。

プラチナラリーの画面
プラチナラリーの画面

- 今回のデジタルスタンプラリーに関する施策はどのようなものだったのでしょうか?

今回のスタンプラリーの実施にあたっては、実行委員会を設置し関係者で意見交換を重ねながら企画の準備を進めました。 スタンプスポットは約80ヶ所ほど候補を出し、最終的には53ヶ所まで厳選。「足を運んでほしい観光地」「掘り起こしにつながるような観光地(有名ではないけれど実はおもしろい所)」「スタンプを獲得しやすい場所(公共施設)」「地域密着の飲食店・小売店」などの観点から検討を重ねて、イベント全体としてバランスが良くなるようにスポット選定しました。 その他、グルーピング機能を使い、全てのカテゴリからスタンプを集めると特典応募できるような仕掛けも作りました。

準備段階では、「こういうのはどうですか?」「こういうことはできますか?」など漠然とした相談や質問などを実行委員会からさせてもらいましたが、それらがクリアになるまでカスタマーサクセスの担当の方にサポートいただけたので助かりました。

プラチナラリーの画面
プラチナラリーの画面
カテゴリなどのバランスを考慮して、スタンプスポットを厳選

導入後に生まれた効果

- プラチナラリー導入後、どのような効果が出ていますか?

姶良市は3つの町が合併して誕生した背景もあり、広域な市です。 そのため、これまで旧姶良町、旧加治木町、旧蒲生町の市民の多くは、それぞれ近場のお店で買物や飲食を済ませてしまう傾向がありました。
今回スタンプラリーを実施したことによって、市内でもこれまであまり足を運ばなかったような、少し離れた魅力あるスポットを知ってもらうきっかけが生まれました。市内で人々の回遊の流れが醸成できたことはとても大きいと思っています。
また、そうしたことの波及効果によるものだと思いますが、最近ではスタンプラリー参加店舗のSNSの発信内容にも良い意味での変化や活気が見られるようになりました。

姶良市を構成する3つのエリア
姶良市を構成する3つのエリア

想定以上だったこともありました。
スタンプラリー参加者が市内でスタンプを集めていくなかで姶良での新しい発見を通して「廻る楽しさ」に気づく人が多くいました。 また、今回設定したスポット53ヶ所を全て廻ってコンプリートした人がかなりの人数いたことや、市外から毎週姶良市までスタンプラリーをしに通われる人がいたことにも驚きました。

- ダッシュボードで表示されるデータはどのように活用されていますでしょうか?

ダッシュボードで参加者の方々がどこから来ているかの把握もできましたし、年齢層・性別なども簡単に確認できました。 デジタルスタンプラリーはもっと若い年齢の参加者が多いものと思っていましたが、実際には40歳代の女性が一番多いことがわかりました。これは姶良市がベッドタウンだからかもしれません。
今後、何かイベントなどをおこなう際には、今回のデータを活用してターゲット層を検討したいと思います。

「プラチナラリー」ダッシュボード画面(居住地/性別と年代)
「プラチナラリー」ダッシュボード画面(居住地/性別と年代)

プラチナラリーの活用で今後目指していきたいこと

- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?

今回のデジタルスタンプラリー企画は、想定した以上の人数に参加をいただけたうえ、参加者側からも運営側からも大変好評でした。その他、行政側でも手応えを感じていただいており、ぜひ継続してほしいという要望をいただいています。

現時点ではまだいつ頃ということは決まっていませんが、次回の開催に備えていろいろ検討するなかで、例えばですが、テーマを絞ったスタンプラリーなども選択肢として考えているところです。

運営面では、企画への参加店舗から何かしらの協賛をいただきながらイベントを回していく運営スキームなども、継続的な企画運営方法のひとつとして考えていけたらと思っています。