立命館大学学友会学園祭実行委員会
立命館大学学友会中央事務局特別事業部 様
学園祭企画それぞれの魅力を、デジタルの発信力で余すところなく表現!次の世代へ繋ぐ、回遊データと貴重な経験
立命館大学は関西圏に3つのキャンパス(京都・大阪・滋賀)を持つ、学生数約38,000人の日本有数の私立大学です。2023年度の学園祭のテーマは「Unlimited!」。コロナ禍の各種規制が解除され、人数制限なしでの開催は4年ぶりとなります。大勢の学生・保護者・地域の方々が来場し、本来のにぎわいを取り戻して今年度の学園祭は幕を閉じました。 今回2つのキャンパスの学園祭に「プラチナラリー」を導入し、初の試みとなるデジタルスタンプラリー企画を開催した背景やその効果を、立命館大学学友会学園祭実行員会の執行組織となる中央事務局特別事業部の皆様に詳しくお話を伺いました。
プラチナラリーの導入に至った背景
- デジタルスタンプラリーシステムの導入背景について、教えていただけますか?
4社ほどのスタンプラリーシステムの事業者を比較検討しました。そのなかでプラチナラリーを選んだ理由は、「デザインの自由度」と「仕様設計の柔軟性」になります。それらを十二分に満たしたうえでのコストパフォーマンスも後押しになりました。 契約前の打ち合わせでも、前年までのシールラリーをデジタルスタンプラリーとして表現するにはどのようにすればよいかなど提案をいただけたので、具体的にイメージをすり合わせることができました。
キャンパスごとのテーマに合わせた、デジタルスタンプラリーのメインビジュアル
[左]衣笠キャンパス / [右]大阪いばらきキャンパス
- 今回のデジタルスタンプラリーの実施内容や目的はどのようなものでしたか?
初となるデジタルスタンプラリー企画は、衣笠キャンパス「衣笠祭典」・大阪いばらきキャンパス「OIC祭典」それぞれの学園祭日程に合わせて開催しました。 デザインや詳細は両祭典ごとのテーマやニーズに合わせて少し異なりますが、どちらも学園祭の個々の企画(団体・サークル)を来場者に向けてわかりやすく案内し、魅力を伝えることで学園祭全体の回遊率向上を狙ったデジタルスタンプラリーになっています。 グルーピング機能を使ってエリア分けをした個々の企画を見て回りスタンプをGET。各エリアから既定のスタンプ数を集めると、学園祭オリジナルグッズとの交換や豪華景品への抽選応募権の特典を受けることができます。
学園祭風景
[上]衣笠キャンパス / [下]大阪いばらきキャンパス
デジタルスタンプラリーの開催について
- 準備の状況やご苦労・エピソードがあれば教えていただけますか?
デジタルスタンプラリー企画の準備・運営をおこなった担当は、2キャンパス合わせて総勢10名 のメンバーです。今回新しいチャレンジだったため、デジタルスタンプラリーのシステムをいかに活用して個々の企画の魅力を学園祭来場者に向けてわかりやすく表現できるか、ということを担当 者間で打ち合わせを重ね、入念に準備をおこないました。管理画面の操作には最初戸惑いましたが、少し触っていくうちにそれも慣れ、自分達が設定したものが実際の画面上に表現されていくことは嬉しさと充実感がありました。
デジタルスタンプラリー企画担当による準備風景
- 当日の運営やオペレーションはいかがでしたか?
スタンプスポットとなるそれぞれの企画の開催場所の壁や看板には、スタンプを獲得するためのQRコードと説明事項を記載した掲示物を設置しました。ですが、実際にはその説明をきちんと読んでいただけない来場者も一部いたので、そのあたりはもう少し工夫の余地があったのではと今は考えています。 良かった点としては、シールラリー時代にあった来場者本人が手書きで必要事項を記入するというステップがデジタルスタンプラリーでは省略化・簡略化することが可能になり、スムーズに来場者を誘導できました。
[左]スタンプスポットごとに掲示したQRコードと説明事項 [右]デジタルスタンプラリーの受付窓口(特典交換・応募受付)
導⼊後に⽣まれた効果
- プラチナラリーの導入でどのような効果がありましたか?
個々の企画を紹介するための情報発信力が、質・量ともに飛躍的にアップしました。それと同時に、来場者に向けて楽しくイベント性をもった回遊の提案や、学園祭全体の盛り上がりに寄与することができました。 学園祭という一大イベントにおいて、デジタルスタンプラリーが個々の企画と来場者とを繋ぐ「コミュニケーションプラットフォーム」として機能したと感じています。 全体予算の削減も無事達成することができ、約10%のコスト削減が実現できました。
デジタルスタンプラリー画面
[上]衣笠キャンパス [下]大阪いばらきキャンパス
- ダッシュボード(管理画面)で表示されるデータはどのように活用されていますか?
ダッシュボードの確認は学園祭当日もリアルタイムでおこなっていました。そのなかで急遽当日、スタンプ1つで“参加賞”が貰えるという特典を途中から増設しました。理由としては、一部の来場者の方がデジタルスタンプラリー企画のルールを勘違いしてしまったり、途中で離脱してしまったりという状況が運営側で把握できたため、それらを解消することを狙った施策でした。 参加賞の交換目的にまず一度受付に来てもらって対面で案内をする機会を作り、さらなる豪華特典の紹介や簡単にスタンプラリーが楽しめることを丁寧にフォローしました。 デジタルの更新性という強みを最大限活用し、当日の状況にあわせて柔軟に対応することができたのではと思います。
学園祭終了後には、学園祭実行委員会内でデジタルスタンプラリー企画の計画〜実績を振り返る場があるのですが、前年まではアナログ運用のシールラリー企画だったため、具体的に示せるデータがごく僅かしかありませんでした。ですが、今回はデジタルということで検証できるデータが格段に増えました。どの企画が人気だったのか、どんな年齢層・性別の人がどこに足を運んだのか、ということもデータとして確認することができ、来年度以降のさらなる企画発展や魅力向上につながる参考資料にもなっています。 また、デジタルスタンプラリー企画のみならず、学園祭全体での来場者の動きなどを分析する手段としても、とても有効であることがわかりました。
ダッシュボード画面(スポット別スタンプ取得状況)
[上]衣笠キャンパス / [下]大阪いばらきキャンパス
ダッシュボード画面(性別と年齢)
[左]衣笠キャンパス / [右]大阪いばらきキャンパス
- デジタルスタンプラリーの取り組み全体について、組織内外からの評価・評判はいかがでしょうか?
初の試みだったということもあり、準備段階では組織内外で心配する声が多くありました。ただ実際に開催してみると来場者にもスムーズに受け入れていただけ、想定以上に良い反応をいただけました。また、学園祭全体の回遊率も向上させることができ、組織および関係者からの高い評価につながりました。 担当者としても、実際にデジタルスタンプラリー企画に参加してくださった来場者の笑顔や楽しんでいる様子をみて、やってよかったという達成感を感じることができました。
これまでの振り返りと今後の展望について
立命館大学学友会学園祭実行委員会・デジタルスタンプラリー企画担当の皆様
- デジタルスタンプラリーの準備から開催までの弊社のサポート体制はいかがでしたか?
カスタマーサクセスの方には、準備段階から開催日まで、システム設定の基本的な部分から丁寧にサポートいただけましたし、起こりうる問題への対策などもアドバイスをもらえてとても助かりました。リモートだけではなく、リアルミーティングの機会も設けていただいたことで理解が進みました。大げさではなく、言葉にならないくらい感謝しています。
- これまでの取り組みの振り返りや、今後の展望についてお教えください。
デジタルスタンプラリー企画の開催は、学園祭における来場者の回遊促進や個々の企画の魅力発信という点で非常に有意義なものだったと改めて認識しています。開催までの準備は通常の学生生活と並行して新しいことに挑戦する状況で大変でしたが、担当者全員で一緒に泣いて・笑って・乗り越えたこの経験は学生生活の輝かしい1ページとなりました。本年度の組織を率いた3回生は今回の学園祭で引退となりますが、次の世代にバトンを繋いでまた新しい体制で運営をおこなっていきます。来年度は今回得た貴重な経験とデータを活かしながら、来場者から愛されるより良い回遊企画を実現してくれることを後輩たちに期待しています。
この記事に関するお問合せ