株式会社ニューズ・ライン様

アナログからデジタルへの継承と改革。15年続く大人気スタンプラリーが新たなステージへ!


株式会社ニューズ・ラインは、新潟県でグルメやおでかけ、自動車、ブライダルなどのジャンルを中心に、出版事業・メディア事業を展開している地域に根ざした出版社。近年はWebメディアなども手掛け事業領域を拡大しています。今回「プラチナラリー」でデジタルスタンプラリーを開催した背景やその効果、今後の展望などについて詳しくお話を伺いました。

プラチナラリーの導入に至った背景

- デジタルスタンプラリーシステムの導入背景について、教えていただけますか?

当社では、「新潟Komachi」(雑誌)、「&Komachi」(Web)などのメディアを展開しています。2022年5月に「新潟Komachi」が創刊30周年となり、そのタイミングでWebメディア「&Komachi」および自社独自の会員サービス「Komachi ID」をリリースしました。 その「新潟Komachi」で15年続いている人気企画で、年に一度開催している『新潟ラーメン食べ歩きスタンプラリー』という雑誌連動企画があります。年ごとに内容は少し変わりますが、新潟県内全域の約200店舗のラーメン店に参加いただく大規模なイベントです。

当社がWebメディアにも注力するなかで、従来の雑誌読者だけでなくWebメディアの利用者も含めたKomachiユーザー全体に向けて企画をオープンにしていくことによって、より多くの方々にスタンプラリーに参加してもらいたいという思いがあり、デジタルスタンプラリーへ移行する運びとなりました。もう1つは、紙台紙のアナログスタンプラリーでは物理的に困難な、データの取得・分析を基にしたサービス改善の必要性を強く感じたということがあります。
また、自社Webメディアの周知や「Komachi ID」の獲得といった事業戦略もありましたので、それらとの連携を視野に入れたデジタルスタンプラリーへの切り替えは必然の流れでした。

雑誌付属の紙の台紙で運用していた旧スタンプラリー
雑誌付属の紙の台紙で運用していた旧スタンプラリー
「新潟Komachi」ではラーメンコンテツが人気で様々な角度からピックアップ
「新潟Komachi」ではラーメンコンテツが人気で様々な角度からピックアップ

- なぜプラチナラリーをお選び頂けたのでしょうか?

導入にあたり他社サービスも含め比較検討しましたが、プラチナラリーでは細かな設定が様々できることに魅力を感じました。例えば、スタンプの取得方法、特典提供方式、画面内テキストの自由度など、痒いところに手が届く使い勝手に驚きました。また、私たちが希望しているスタンプラリー企画の仕様や規模感を鑑みたうえでのコストパフォーマンスも決め手でした。200以上のラーメン店舗のスポット登録、約半年間の開催(早期エントリー〜特典使用期限までの期間を合わせて)、参加者数無制限でのユーザーのエントリー対応など。これらの諸条件を前提にすると、コスト的にも大きなアドバンテージがありました。

- デジタルスタンプラリーの実施にあたって、なにか目標などは設定されましたか?

15年も続く企画ということもあり、開催や運営にあたり、大きな混乱を起こさないことが最大の目標でした。読者だけでなく参加店にも期待いただいていることも認識していますので、デジタルに移行しても参加店舗がスムーズにオペレーションができ、参加者にもこれまで同様に企画を楽しんでいただけるように配慮しました。そのために、スタンプラリーには独自のカスタマイズをいくつか実装し、遊び方としてはアナログ時代のルールをなるべく継承した設計にしています。初めてのデジタルスタンプラリーではありましたが、結果としては円滑な開催・運営ができたと手応えを感じています。

誌面でも新しいデジタルスタンプラリーをPR
誌面でも新しいデジタルスタンプラリーをPR
デジタルスタンプラリー画面
デジタルスタンプラリー画面

- 今回のデジタルスタンプラリーで何か工夫された点はございますか?

スタンプラリーの開始前に「早期エントリー」というものを実施しました。今回初のデジタル開催となるため、その事前周知とあわせて、スマートフォンの操作に慣れてない方など、なるべく多くの方に事前にデジタルスタンプラリーの実際の画面を見て触ってもらっておきたいという意図での施策です。
それ以外にも、Webメディアにデジタルスタンプラリーの遊び方動画なども掲載し、理解促進に努めました。

[左]「早期エントリー」の告知 / [右] Web上に掲載した遊び方動画
[左]「早期エントリー」の告知 / [右] Web上に掲載した遊び方動画

- 地域の活性化について、他にどのような推進方法をお考えでしょうか?

スタンプラリーにはそれ自体にエンタメ要素が含まれていて、実際にその場所に出掛けたくなるマインドを醸成してくれるという効果がありますよね。私たちは新潟の魅力を発信する地域メディアという立ち位置を担っています。進めていく事業のなかにデジタルスタンプラリーやデジタルマップを掛け合わせることでエンタメ性を付加し、楽しんでもらいながら新潟の街が盛り上がるようなものを打ち出していきたいと考えています。

導⼊後に⽣まれた効果

- プラチナラリーの導入後、どのような効果が出ていますか?

これまでのスタンプラリーはアナログでの運用だったため、私たち運営側も参加するラーメン店側も、スタンプラリーにまつわる正確な数値の把握についてはオペレーションや運用形態上不可能でした。今回デジタル化したことにより、実際に何人がエントリーして、どこのお店を回って、何個スタンプを取得して、何人が特典を利用したなど、リアルタイムに正確なデータを可視化することが可能になりました。ここで取得できたデータは参加店舗へフィードバックするとともに、データ分析して次回のスタンプラリー企画の改善施策などに役立てていけると期待しています。

ダッシュボード画面(スポット別スタンプ取得状況/電子チケット利用状況)
ダッシュボード画面(スポット別スタンプ取得状況/電子チケット利用状況)

- ダッシュボード(管理画面)で表示されるデータはどのように活用されていますか?

新潟市は「ラーメン外食費用」の日本一を山形市と争うほどで、全国屈指のラーメン県といえますが、今回のデータをもとに、“新潟でいま人気のお店・人気のラーメン”などの切り口で雑誌やWebでの情報発信に活用できればと考えています。 ちなみに、今回リアルなデータとして可視化できた人気ラーメン店の順位などについては、私たちのこれまでの経験に基づく予想と近しい結果となり、仮説の実証にもなりました。

スタンプ取得ランキング1位の「いっとうや」
スタンプ取得ランキング1位の「いっとうや」

- デジタルスタンプラリーの取り組み全体について、組織内外からの評価・評判はいかがでしょうか?

一部のユーザーからは、慣れ親しんだアナログスタンプラリーを名残惜しむ声をいただいたり、初デジタルということでスタンプ取得のオペレーションなどに戸惑うケースが参加者・店舗の双方にあったことも事実です。ですが、後者のオペレーションについては慣れによって解決できるものと考えていますので、2回目以降の開催においてはあまり心配していません。 一方、今回実施のデジタルスタンプラリー上でおこなったアンケートへの参加者の声としましては、デジタル移行での開催について好意的な意見を多くいただくことができましたので、私たちもやって良かったと思っていますし、無事開催期間を終えることができて安心しています。

プラチナラリーの活用で今後目指していきたいこと

- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?

これまで以上に新潟の魅力をより発信できる・魅力を体感してもらえるような“メディア創り”を進めていきたいと考えています。 実はデジタルスタンプラリーの開催以降、各所からお問い合わせやお取り組みの話をいただく機会が増えています。個々の自治体や事業者でデジタルスタンプラリーやデジタルマップを展開するのももちろん良いのですが、ひとつにまとまることでユーザーの利便性は格段に上がるため、地域メディアという立ち位置を活かして、それらを繋いでいけるような可能性も探っていければと思っています。

- これまでの取り組みを振り返って感じていることをお教えください。

株式会社ニューズ・ライン 河村様
株式会社ニューズ・ライン 河村様

初めてデジタルでのスタンプラリーを開催しましたが、それに伴う課題や懸念は想定以下に収まり、メリットは想定以上に享受できたという風に総括として捉えています。また取り組みを通じて、デジタルスタンプラリーやデジタルマップがとても魅力的なサービスであることも痛感しました。そして何より、契約前の打ち合わせ段階から担当者の方をはじめサポート体制が手厚く、当社の細部に渡るこだわりにも粘り強く付き合っていただけたと本当に感じています。あらためてプラチナラリーを選んで良かったと思っています。 最後になりますが、私たちのメディア『新潟Komachi』という名前には、【個人】と【街】をツナグ、という意味が込められています。これからも個人と街を繋ぎながら、新潟の魅力発信に貢献できればと思っています。

ありがとうございました。